墜落事故の報道
バルセロナからデュッセルドルフに向かっていた150人乗りの旅客機が
フランス南部に墜落した事故は、世界中を震撼させた。
その原因が副機長の故意によるものだったと判明したことで
航空会社の管理責任も強く問われることになるだろう。
ドイツのテレビでも、この件は大きく報じられている。
普段は割りとサラッと報じるだけのことが多いのだが
今回は異例の報道体制で、何時間も事故のニュースを流していた。
日本のテレビと大きく違うなと熊子は思った点は
被害者遺族への配慮だ。
遺族とみられる人たちが抱えられるようにして空港に集まっていたが
顔にはモザイクがかけられていた。
全く同じ映像が日本のニュースでも流れていたが、こちらはモザイクなし。
それどころか、日本人被害者のご実家まで押しかけて
実父にインタビューを求めている映像もあった。
話が少し変わるが、先日チュニジアの博物館で起きたテロ事件では
マスコミが現地で入院中の日本人女性の病室に強引に入ろうとして
トラブルになったとか。
毎度のことだが、日本のマスコミは
事件が起きると被害者の自宅まで出向き
近所の人、昔の同級生を名乗る人たちにインタビューをしては
プライバシーをさらしていくのが常だ。
被害者から『そっとしておいてほしい』というコメントが発表されても
その心情は無視され、被害者は更なる苦しみを負ってしまうようだ。
ドイツのテレビでも“そこモザイクかけないの?映しちゃうの?”というシーンもあるけど
事件や事故を報じる際に被害者や遺族を追い掛け回している印象はない。
視聴率よりももっと大事なことがあるはずだが
日本のマスコミの報道姿勢が変わる日は来るだろうか?
同じニュースでも、国によって報じ方が随分と違うのだなと思った。
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